世界はますますつながりあって、しっかりと熟していく。

世界はますますつながりあって、しっかりと熟していく。熟せば熟すほど、身のまわりにはしくみはわからないけど便利なものが増えていって、いつしか今度は便利かどうかもわからないけど必要なものに囲まれる。それが必要なのかどうか、なんて考えるのはめん…

自分というものが他人と違うものであること。

自分というものが他人と違うものであること。自分の考えがオリジナルであるとか自分が他人とどんな差異があるとかそういうレイヤーなどでなく、もっと本質的な意味で違うものであることに気がついたら。やっと自分を発見し、耕し、大切に育てた自分が自分で…

100kmは思っていたよりも遠いものだった。

100kmは思っていたよりも遠いものだった。まさか自分が遠距離恋愛などというものを経験することになろうとは思ってもいなかった。もしかすると人生で唯一の遠距離恋愛になるのかも。それを経験して知ったことは、冬の新幹線のホームはとても寒いということだ…

“なんでオンナは化粧するか知ってる?”

“なんでオンナは化粧するか知ってる?”女は言った。“オトコは解釈したがるからよ。人は他人に本質を規定されて自分を矮小化されるのが一番イヤなの。”それはたしかにそうだ。男は思った。女は続けた。“でも、いくら言っても止められないの。だから化粧なんて…

例えば、あの人をずっと好きでいられるのだろうかという問い。

例えば、あの人をずっと好きでいられるのだろうかという問い。答えの出ない問題に絡まる夜、ひとり静かに少しずつ解いてみる。どんな問題であってもそれを理解するための作法というものは在って、必要なのはそこへかけられる時間だったり。誰かを好きである…

あのときはそれがうれしかったのです。

あのときはそれがうれしかったのです。わたくしをどくせんしたいのだ、とおっしゃいました。そして強く“きすまあく”をつけたのでした。わたくし、初めてだったものですから、思ったよりも痛いものだと思いましたが、それ以上にこんなわたくしをこれほどに愛…

人生とは旅であり、旅とは人生である。

人生とは旅であり、旅とは人生である。僕も旅をしている。探しものの旅。まだ見つからない。もしかしたら見つからないかもしれない。なにかの拍子に見つかるかもしれない。僕は探している。これまでも、これからも。女子に嫌われないシモネタはどこに。ロマ…

現実は想像してたよりも意外なことが起きるもんだから。

現実は想像してたよりも意外なことが起きるもんだから。まだ想像しかできなかった時分には、人と人のあいだには壁があって、それをひとつずつ取り除いていけばいつかパートナーになれるものだと思ってた。現実は、壁を少し残しておくことがパートナーとして…

個人という言葉は英語でindividual。

個人という言葉は英語でindividual。直訳すると不可分。分ける(divide)ことができない(in)という語源。そう、これ以上は分けることができない単位としての個人、という意味。食器を片づけながら女は言う。“本当の貴方がこんな人だと、なぜ出会った頃にはわか…

最近、個性というものは結局なんなのか、ってなことをよく思う。

最近、個性というものは結局なんなのか、ってなことをよく思う。子どもといる時間が長いからだろうか。こんなあやふやな個性なるものを自分と他人の境界としていることについての危うさ。極論。人と人はどうがんばってもこれ以上は近くなれないということを…